熊本市電「延伸」健軍町から1.5km、基本計画の精査など補正予算案に計上



熊本市は「自衛隊ルート」と呼ばれる市電延伸の議論を再開する。同市は6月9日、本年度2023年度6月補正予算案の概要を発表。「市電路線延伸調査関係経費」として合計4700万円を盛り込んだ。

市民病院前に設けられる停留場のイメージ。【画像:熊本市】

軌道設計や電路設備設計、需要予測修正など基本設計の修正費として3370万円。軌道運送高度化実施計画と都市計画図書の作成として1330万円を計上した。

熊本市電は健軍町停留場から陸上自衛隊健軍駐屯地の南側に建設された熊本市民病院付近まで約1.5km延伸することが考えられている。熊本市は2020年度に基本計画を作成したが、コロナ禍を受け議論を中断していた。

熊本市電の延伸計画(赤)。【画像:国土地理院地図、加工:鉄道プレスネット】

熊本市によると、コロナ禍がある程度落ち着きはじめたことを踏まえて議論を再開することに。コロナ禍の影響など環境の変化を踏まえ、基本計画で算定した費用便益や利用者数の見込み、概算事業費などについて改めて精査する必要があるという。

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