都営浅草線の車両基地内で「脱線」減便運行を実施、通常の8割程度



都営浅草線の車両基地で6月5日、脱線事故が発生した。この影響で同線は一部列車に運休が発生している。

京成押上線を走る都営浅草線の5500形。【画像:そいそいん/写真AC】

東京都交通局が21時30分までに公表したところによると、事故は6月5日の16時08分頃、車両基地の馬込車両検修場(東京都大田区)で発生。検修場内の線路で、都営浅草線の営業運転に向かう8両編成の電車の3両(5~7号車)が脱線した。客は乗っておらず、乗務員にけがはなかった。

都営浅草線は16時20分から振替輸送を開始。一部の列車に運休が発生しており、通常の8割程度の本数で運行している。復旧作業は18時20分から始まった。事故原因は調査中という。都営浅草線の復旧見込みは発表されてない。

都営浅草線は西馬込~押上の18.3kmを結ぶ地下鉄路線。2018年から車両の更新が進み、今年2023年2月までに新型の5500形電車に統一された。このほか、京急電鉄・京成電鉄・北総鉄道の3社の列車が乗り入れており、5500形も3社の路線に乗り入れている。

都営浅草線に乗り入れている3社の路線では、脱線事故が近年相次いで発生していた。2019年9月、京急線を走っていた京急車両が踏切で立ち往生したトラックと衝突して脱線し、トラックの運転手が死亡したほか多数の乗員乗客が負傷した。

2020年6月には京成電鉄の青砥駅構内で北総鉄道の車両(京成電鉄からのリース車)が脱線し、台車に入った亀裂が原因とみられている。昨年2022年11月は京成電鉄の京成高砂駅で京成車両の回送列車が脱線。運転ミスが原因とされている。

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