JR西日本は6月23日、JR奈良線・六地蔵駅(京都府宇治市)の改良工事について、新しい駅舎などの概要を発表した。来年2023年春頃の使用開始を目指す。
新駅舎は鉄骨造りの地平駅舎で388平方m。現在の駅舎から京都寄りに移す。これにより京都市営地下鉄東西線の六地蔵駅に近くなり、乗換距離(駅舎間)はいまより80m短い約20mになる。
新駅舎のコンセプトは「六地蔵の歴史継承と周辺開発をリードする新しい玄関口」。今後の駅周辺の発展を見据え、宇治市の新たな玄関口に相応しい「ゲート」をイメージした外観にするという。コンコースは六地蔵の地名の由来である大善寺六角堂(六地蔵尊)にちなみ、六角形の吹き抜け空間を整備する。
ホームはいまと同じ島式ホーム1面2線で長さは125mだが京都寄りに移す。これによりホームがカーブしている部分を減らし、安全性の向上を図るという。上屋は現在5両分のところ6両分に拡張。幅も約2m広げて6.7~8.0mにする。柵内コンコースや階段の幅もいまより拡大。改札内エレベーターを新たに1基(11人乗り)設置するほか、改札内エスカレーターも上下各1基に増強する。改札内トイレはバリアフリー基準に対応したものを設ける。
新駅舎や新ホームの使用開始は2023年春頃の予定。このほか、宇治市が駅前広場の改良工事を行う予定だ。
JR奈良線の六地蔵駅は1992年に開業。2004年には地下鉄東西線も同駅の近くに乗り入れた。JR西日本と宇治市は2017年度に駅の改良に関する協定を締結。2020年3月から工事に着手している。
ほかに京阪電鉄の宇治線にも六地蔵駅があるが京都市伏見区内で、JR・地下鉄の六地蔵駅からは300mほど離れている。
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