京成電鉄の新型「3200形」設計へ、高架化や橋梁の架替工事も 2023年度投資計画



京成電鉄は5月18日、本年度2023年度の鉄道事業設備投資計画の概要を発表した。総額193億円で前年度2022年度に比べ43%増。ホームドアの整備や線路の高架化、新型車両の設計などを進める。

京成電鉄アクセス特急用の3100形。【撮影:草町義和】

押上線・四ツ木~青砥の線路を高架化する連続立体交差事業は、仮下り線の工事を推進。京成本線・荒川橋梁の架替工事も引き続き推進する。駅施設は市川真間駅や青砥駅などでリニューアル工事に着手する。

高架化の一環で仮下り線の工事が進む押上線。【撮影:草町義和】

京成本線の京成八幡駅(ホーム上屋)や千原線・千葉寺~ちはら台(高架橋柱)などで耐震補強工事を引き続き実施。集中豪雨などによる土砂流出対策として、京成本線・谷津~京成津田沼などで線路脇斜面(法面)の補強工事を引き続き行う。

ホームドアは東京都交通局と共同で押上駅への設置工事を推進し、2023年度に完了する予定だ。京成本線の船橋競馬場駅などでは老朽化した駅ホームの改修工事を実施する。

ホームドアが整備された京成電鉄の成田空港駅。【撮影:草町義和】

営業面では定期券のウェブ予約システムを導入。ウェブ上で定期券の予約を受け付けてQRコードを客に送付することで自動券売機での発券が可能となり、定期券をスムーズに購入できるようにするという。

車両はアクセス特急用の3100形電車について、8両編成1本を代替導入する計画。このほか、危険行為対策として通勤車両への車内防犯カメラの設置を進める。

2022年7月公表の中期経営計画で「編成車両数が変更できる新形式車両」として盛り込まれた新型車両の3200形電車は、設計を進めるとしている。車両のイメージや1編成の車両数など具体的な内容は明らかにしていない。

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