徳島県の飯泉嘉門知事は12月3日、徳島市内の牟岐線・徳島~阿波富田間に新駅を整備する方針を明らかにした。徳島市文化センターの跡地に整備される新ホールのアクセスを確保する。
同日開かれた徳島県議会の定例会本会議で、自民党の岩丸正史議員の質問に答えた。飯泉知事によると、新ホール整備に向け徳島県と徳島市が共同で設置した検討委員会での論議や11月に実施した県民アンケートで「駅からの接続が重要」「ホール周辺の混雑を避けるためJRを使いたい」などの意見が寄せられたという。
こうしたことから知事は「(新ホール予定地に)隣接する牟岐線への新駅設置にチャレンジする。JR四国や徳島市との密接な連携のもと、直ちに検討に着手する」と述べた。
新駅が設置が想定されるエリアには、新ホールのほか徳島市役所などの公共施設もあり、これら施設へのアクセスの改善も期待される。一方、新駅の想定エリアを含む徳島駅付近から二軒屋駅付付近の区間は、線路を高架化して踏切を解消する連続立体交差事業(連立事業)が構想されており、2006年に国が着工準備区間として採択したが、その後具体的な進展はない。新駅設置の場合は連立事業との調整も課題になるとみられる。