京王電鉄は4月14日、ロングシートとクロスシートを転換できる座席を備えた5000系電車について、改良型を新造して来年2022年下期に導入すると発表した。ロング・クロス転換座席は、背もたれを傾けることができるリクライニング機能付きのものに変わる。
2022年下期に導入される改良型は10両編成1本。車両は総合車両製作所(J-TREC)、座席はコイト電工が製作する。リクライニング機能はクロスシート転換時に使うことができる。
5000系は2017年にデビュー。2018年からは有料の座席指定列車「京王ライナー」でも運用されている。ロングシートとクロスシートの両方に転換できる座席を設けているのが特徴。ラッシュ時はロングシートとして立席スペースを拡大し、「京王ライナー」やイベント列車の運用時はクロスシートにして着席客のプライベート空間を広げている。
ロング・クロス転換座席を備えた通勤車両は、各地の座席指定通勤列車の登場にあわせて近年徐々に普及しているが、リクライニング機能を備えたものはこれまでなかった。京王電鉄によると、リクライニング機能付きのロング・クロス転換座席を導入するのは日本初。同社は「今後もお客さまが快適に移動時間をお過ごしいただけるよう、また、便利にご利用いただけるよう、座席指定列車のサービス拡充を図ってまいります」としている。