小田急電鉄の鶴川駅「橋上化」まもなく着工、南北自由通路も整備 町田市と施行協定



東京都町田市と小田急電鉄は5月26日、鶴川駅の改良工事などに関する施行協定を締結した。6月から工事に着手し、2027年度末の使用開始を目指す。着工に先立ち駅周辺再整備事業の説明会が行われる。

町田駅の橋上駅舎のイメージ。【画像:町田市】

現在の地上駅舎とホームを結ぶ跨線橋の新宿寄りに橋上駅舎と南北自由通路を新設。橋上駅舎と南北自由通路が接する部分に改札を設ける。鉄骨造りで橋上駅舎の建築面積は約880平方m。南北自由通路は長さ120m、幅10.5mになる。使用開始後の残工事を含む工事期間は2023年度から2028年度まで。

駅構内の施設配置イメージ。【画像:町田市・小田急電鉄】
橋上駅舎に設けられる新しい改札口のイメージ。【画像:町田市・小田急電鉄】
南北自由通路のイメージ。【画像:町田市・小田急電鉄】
南北自由通路の内部のイメージ。【画像:町田市・小田急電鉄】

現在の北口改札がある場所には、地域交流とにぎわいを創出する「地域交流拠点施設」を整備する。施行協定の締結と同日、Jリーグ「FC町田ゼルビア」を運営するゼルビア社と整備に向けたパートナーとして協定を締結した。施設の詳細は今後検討する。

事業完了後の鶴川駅とその周辺の平面図。【画像:町田市・小田急電鉄】

鶴川駅は小田急小田原線・柿生~玉川学園前にある東京都町田市内の駅。1日の乗降人員は2022年度で5万7563人。コロナ禍前は2003年度が6万3734人だったのに対し、2018年度は周辺の人口増加に伴い6万9239人に膨れあがっている。

単式ホームと島式ホームを組み合わせた2面3線の駅で、現在の改札は南口と北口の二つに分かれている。駅の南北を改札外で移動することはできず、自由通路の整備が課題になっていた。

東京都町田市と小田急電鉄は2016年5月、鶴川駅の改良と同駅周辺の再整備に関する協定を締結。同年10月に東京都町田市が策定した基本方針に、南北自由通路の整備などが盛り込まれた。昨年2022年8月には南北自由通路などの都市計画道路事業が都市計画法に基づき認可されている。

事業完了後の鶴川駅と同駅周辺のイメージ。【画像:町田市】

東京都町田市は着工に先立つ5月31日の19時~20時30分(18時30分受付開始)、和光大学ポプリホール鶴川の地下2階ホール(鶴川駅北口から徒歩3分)で説明会を行う予定。鶴川駅周辺再整備事業の進捗状況や、同駅南北自由通路と駅改良の概要を説明する。定員280人で先着順。

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