JR四国の特急電車8000系「リニューアル」車内イメージなど発表、コンセントも設置



JR四国は5月22日、岡山・高松~松山の特急「しおかぜ」「いしづち」で運用している8000系特急型電車をリニューアルすると発表した。本年度2023年度から順次改装する。

リニューアル後の8000系のイメージ(1号車)。【画像:JR四国】

外観は8000系と同様に「しおかぜ」「いしづち」で運用している8600系特急型電車と共通の配色を採用。流線型の先頭形状から流れるオレンジ色のラインを編成全体にあしらい、8両の長い編成を際立たせるという。オレンジ色は瀬戸内の温暖な気候や愛媛のかんきつ類を表現。窓下には香川のオリーブをイメージした緑色のラインを入れる。

リニューアル後の8000系のイメージ(6号車)とロゴマーク。【画像:JR四国】
8000系とともに「しおかぜ」「いしづち」で運用されている8600系。【画像:ninochan555/写真AC】

車内は車椅子フリースペースを設けるほか、すべてのトイレを洋式化。車椅子フリースペースはJR四国の車両としては初の設備になるという。客室照明はLED間接照明にリニューアル。天井のほか頭上の荷物棚面も照らし、室内全体が明るく開放的に感じられるよう演出するとしている。座席のモケットは沿線の自然を表現したデザインにする。

リニューアル後の編成構成。車椅子フリースペースを新たに設ける。【画像:JR四国】
グリーン車(左上)・普通車指定席(右上)・普通車自由席(下)の車内イメージ。【画像:JR四国】

グリーン車(1号車の一部)の座席は電動リクライニングとフットレスト、読書灯を備えたものに。コンセントはグリーン車と普通車指定席(1号車の一部と2・3・8号車)の各座席に設置。普通車自由席(4~7号車)も壁側に設置する。

まず3両編成(6~8号車のS編成)1本をリニューアルして12月に運行開始。続いて5両編成(1~5号車のL編成)も1本リニューアルして来年2024年8月から運行する。法定の定期券で多度津工場に入場するのにあわせて1年間に2・3編成を改装し、2027年度にリニューアルを完了する予定だ。

8000系は予讃線の電化区間が高松~松山~伊予市に拡大したのに伴い開発された、JR四国初の特急型電車。振り子式を採用してカーブ通過時の速度向上を図っている。1992年から1998年にかけ製造され、2014年にデビューした8600系とともに「しおかぜ」「いしづち」で運用されている。2004年にリニューアルが行われており、今回のリニューアルは2回目だ。

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