和田岬線のスカイブルー103系「引退」最終日は3月18日、22年の歴史に幕



JR西日本などは2月27日、山陽本線の支線(和田岬線、神戸市)で運用しているスカイブルー色の103系電車について、3月のダイヤ改正にあわせて引退させると発表した。同線での22年の歴史に幕を閉じる。

和田岬線で運用されている103系のR1編成。【画像:写真AC】

営業運行を終了するのは車体がスカイブルーで塗られた103系のR1編成(6両)。3月18日限りで運行を終了する。JR西日本などは「お客様の集中による駅ホーム上の混雑を防ぐため」として、当日の最終列車の運転時刻は公表しないとしている。

引退にあわせて記念イベントの実施が企画されている。3月1~18日はR1編成に記念ヘッドマークを装着して運転。車内にポスターを掲出するほか、兵庫駅1階改札内で和田岬線の変遷や103系を描いた巨大ポスターを掲出する。最終日の3月18日は9時40分頃から兵庫駅の和田岬線ホームで出発式が行われる予定だ。

掲出されるヘッドマークのイメージ。【画像:JR西日本】

和田岬線は兵庫~和田岬の2.7kmを結ぶ山陽本線の支線。和田岬駅の周辺にある工場への通勤輸送に特化しており、都市部の路線ながら運転本数は朝夕を中心に平日17往復、土曜12往復、休日2往復と少ない。

1990年までの和田岬線の列車はディーゼル機関車と客車で構成される編成だった。【撮影:草町義和】
和田岬線で運用されていたオハ64形の車内。オハ61形の改造車で車内のボックスシートを撤去して部分的にロングシートを設置した。【撮影:草町義和】

かつては非電化単線でディーゼル機関車に旧型客車のオハ64形などを連結して運転。1990年からはキハ35系気動車に置き換えられたが22年前の2001年に電化され、これに伴い103系が導入された。現在は103系のR1編成を基本に運転されており、R1編成が検査などで運転できない場合は207系電車で運転されている。

※加筆、修正しました。(2023年2月27日14時52分)

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