JR東日本の八王子支社は2月22日、八高線・川越線の高麗川駅(埼玉県日高市)に新しい駅舎と自由通路を整備すると発表した。2月から工事に着手し、2026年3月の完了を目指す。
八王子支社と日高市によると、新駅舎は鉄骨造りの地上2階建てで延床面積は約550平方m。現在の西口駅舎の北側に整備し、改札内にバリアフリー対応トイレなどを設ける。エレベーターを設けた既存の跨線橋と接続し、改札とホームを連絡する。
自由通路は幅4m・延長87.9mで構造物延長は55.5m。新駅舎に接続して駅の東西を結ぶほか、東口と西口にそれぞれエレベーター1基、西口にバリアフリートイレなどを設ける。八王子支社はこれにより東西往来の利便性と駅アクセスの向上が図られるとしている。
日高市の花の一つであるマンジュシャゲを始めとした高麗川流域の自然を建物のデザインに取り込むほか、高麗川駅を中心としたにぎわいを生み出す「交流」の場を作る。「さんぽ道」のような歩行空間も整備するという。
総工事費は約33億6000万円で、工期は2026年3月までの予定。工事に伴い送迎用駐車場が今年2023年3月に閉鎖される。現在の駅舎は2024年8~10月頃に撤去される見通しだ。八王子支社は「現在の駅舎が見られるのもあとわずか」とし、1933年4月15日に開業した高麗川駅の90周年記念イベントを企画しているとしている。
現在の高麗川駅は西側に地上駅舎が設けられており、東側から直接出入りすることはできない。このため新駅舎と東西自由通路の整備構想が浮上。日高市と八王子支社は2017年に調査設計協定を締結して検討を進めてきた。昨年2022年11月、新駅舎と自由通路の施行協定を締結。着工の準備が整った。
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