広島電鉄「ひし形パンタグラフ車」350形2両が引退へ 撮影会イベントを開催



広島電鉄は2月15日、350形電車3両のうち2両(351・353号)がまもなく引退すると発表した。3月5日の11時から、引退記念イベント「ありがとう351号・353号 ラスト撮影会」を宮島線の荒手車庫(商工センター入口駅隣接)で行う。

ひし形パンタグラフを搭載した350形の353号。【撮影:草町義和】

このイベントでは撮影会限定のヘッドマークを掲出するほか、方向幕をすべて回転させる時間を設ける。通常見られない方向幕の撮影も可能だ。車内にあるつり革を記念に持ち帰ることができ、一部部品の入札販売にも参加できる。

募集人数は中学生以上35人で先着順。2月20日12時からイベントプラットフォーム「peatix」専用ページで申込みを受け付ける。参加費は7000円で当日現金払い。

350形の351号。【撮影:草町義和】

350形は1958年、宮島線直通専用車両として3両が製造された広島電鉄のオリジナル車両。路面電車では比較的珍しい、ひし形パンタグラフを搭載しているのが特徴だ。デビュー時の形式は850形だったが、1971年以降は宮島線直通車両の連接化に伴い市内線専用車両となり、現在の形式に変更された。

昨年2022年4月以降、351号と353号は休車扱いに。残る352号は現在も運用されているが、パンタグラフがひし形からシングルアーム式に交換された。広島電鉄は撮影会イベントについて「350形の特徴でもある『ひし形のパンタグラフ』を今も有する350形2両を、是非この機会にカメラ、そしてご自身の瞳に収めてください」とアピールしている。

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