埼玉高速鉄道線「岩槻延伸」事業実施を要請へ さいたま市2023年度当初予算案



さいたま市は1月27日、来年度2023年度の当初予算案を発表した。全体では2022年度比で3.4%増の1兆1289億円。このうち一般会計は5%増の6690億円とした。地下鉄7号線(埼玉高速鉄道線)の岩槻延伸関連の費用は1億2603万8000円を計上した。

東武野田線の岩槻駅舎と埼玉高速鉄道線の列車(右下)。【撮影:草町義和、加工:鉄道プレスネット】

2023年度は都市鉄道等利便増進法に基づく申請手続きの早期実現に向け、鉄道事業者に対し事業実施の要請を行う。このほか、浦和美園~岩槻の岩槻区浮谷付近に設ける「中間駅」周辺のまちづくりも推進する。

埼玉高速鉄道線は赤羽岩淵~浦和美園の14.6kmを結ぶ地下鉄。第三セクターの埼玉高速鉄道が運営し、赤羽岩淵駅で東京メトロ南北線方面と接続して相互直通運転を行っている。今年2023年3月18日には相鉄新横浜線・東急新横浜線の全線開業に伴い、埼玉高速鉄道線から新横浜駅や相鉄線への直通列車の運行が始まる。

埼玉高速鉄道線の延伸ルート(赤)。浦和美園~岩槻を先行整備する。【画像:国土地理院地図、加工:鉄道プレスネット】
岩槻駅前に設置された地下鉄延伸をアピールする看板。【撮影:草町義和】

一方、終点の浦和美園駅から東武野田線(東武アーバンパークライン)の岩槻駅を経てJR宇都宮線の蓮田駅まで延伸する構想があり、さいたま市は浦和美園~岩槻の約7kmを先行整備区間として検討を進めている。昨年2022年12月には中間駅周辺のまちづくり基本方針がまとまり、1月28日までオープンハウス方式による説明会が行われた。

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