西武の武蔵丘車両検修場「6年ぶりフリー入場」一般公開 「もと小田急」「52席」並ぶ



西武鉄道は6月7日、武蔵丘車両検修場(埼玉県日高市)の一般公開イベント「西武・電車フェスタ2025 in 武蔵丘車両検修場」を開催した。6年ぶりに事前申込を不要とした「入場フリー」での開催。構内は多数の沿線住民や鉄道マニアでにぎわった。

武蔵丘車両検修場にやってきた8000系にカメラを向ける参加者。【撮影:鉄道プレスネット】

構内の検修棟では10000系特急型電車「ニューレッドアロー(NRA)」や20000系電車、レール探傷車、軌陸車などを展示された。台車やモーターなどの部品も解説付きで展示された。

検修棟で展示された10000系。【撮影:鉄道プレスネット】
20000系も展示された。【撮影:鉄道プレスネット】
検修棟内でジャッキアップされた20000系。【撮影:鉄道プレスネット】
保守用車両のレール探傷車。【撮影:鉄道プレスネット】
保守用車両の軌陸車。【撮影:鉄道プレスネット】
分解した状態で展示されたモーター。【撮影:鉄道プレスネット】
大正時代に設計されたコンプレッサーのAK-3。【撮影:鉄道プレスネット】
かつて使われていた列車種別・行先標も展示されていた。【撮影:鉄道プレスネット】

また、車両を横移動させる遷車台(トラバーサー)の「乗車」や非常通報装置の使い方などの体験企画も実施。車軸から車輪を抜き取る作業などの実演も行われた。

検修棟の中央に設置されたトラバーサー。車両を横に移動させる。【撮影:鉄道プレスネット】
トラバーサーの乗車体験。【動画:鉄道プレスネット】
電車の操作体験。ハンドルを動かすと電車の装置がどのように動くか分かる。【撮影:鉄道プレスネット】
非常通報装置の操作体験。子供の体格にあわせたモックアップを使用していた。【撮影:鉄道プレスネット】
踏切警報機の非常ボタン操作体験。【撮影:鉄道プレスネット】
車両のモックアップを使った撮影スポットも設けられていた。【撮影:鉄道プレスネット】
大手私鉄などが出店していたグッズ売り場は多数の人で混雑していた。【撮影:鉄道プレスネット】

当日は国分寺線で運用を開始したばかりの8000系電車(もと小田急電鉄8000形)や4000系電車を改造した観光列車「52席の至福」で武蔵丘車両検修場を直接訪ねるツアーも開催。8000系と「52席」が並ぶ姿も見られた。

武蔵丘車両検修場にやってきた8000系。【撮影:鉄道プレスネット】
8000系の先頭ドアからツアー客が降りてきた。【撮影:鉄道プレスネット】
8000系に続いて「52席の至福」が入線。【撮影:鉄道プレスネット】
8000系と「52席」が並ぶ。【撮影:鉄道プレスネット】

武蔵丘車両検修場は、西武新宿線・東飯能~高麗にある車両検修施設。鉄道車両の法定検査のうち重要部検査と全般検査を行っている。敷地面積は西武鉄道の車両検修施設では最大の約8万5000平方m。年間の整備能力は480両に及ぶ。施設が老朽化した所沢車両工場の機能移転先として整備され、2000年に使用を開始した。

8000系と「52席」を見学する人たち。【撮影:鉄道プレスネット】

一般公開は2002年以降、おもに6月に開催されている。2020年はコロナ禍を受け中止。2021年以降は事前申込制で開催されていたが、今回は一部のツアーや企画を除き6年ぶりに事前申込を不要とした。西武鉄道の広報部によると、今回は来場者数は6600人になったという。

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