障害者割引「Suica」「PASMO」サービス開始は3月18日に



関東の私鉄などが加盟するPASMO協議会やJR東日本などは2022年12月22日、障害者割引が適用される交通系ICカードのサービス開始日を今年2023年3月18日に決めたと発表した。改札の入場時などに身体障害者手帳や療育手帳を提示する手間が省け、公共交通を利用する際の負担の軽減が図られる。

障害者本人用・介護者用の「Suica」「PASMO」のカード面。【画像:関東ICカード相互利用協議会】

発行条件や利用方法などの詳細は2022年9月に関東ICカード相互利用協議会が発表済み。障害者本人用と介護者用の「Suica」か「PASMO」を発行。本人用・介護者用で同時かつ同一行程で乗車する場合に利用でき、本人用・介護者用を別々、または単独で利用することはできない。障害者割引が適用となるIC運賃をチャージ金額から引き去る。定期券の搭載も可能だ。一部のサービスは発行元の鉄道によって若干の違いがある。

JR東日本の障害者割引「Suica」の場合、「Suica時差通勤定期券」(オフピーク定期券)の搭載も可能。「Suica」のほか「PASMO」のエリアでも利用できるが、北海道や東北、西日本、九州、沖縄のほかのICカードのエリアでは利用できない。小児カードの設定はなく「モバイルSuica」は利用不可。さらに介護者用の「Suica」は「JRE POINT」の付与対象外でオートチャージも利用できない。

「Suica」エリア内のみどりの窓口や、オペレーターが対応する券売機「話せる指定席券売機」で発行する。発行に際しては身体障害者手帳か療育手帳の提示が必要だ。通常の「My Suica(記名式)」と異なり1年間の有効期限があり、継続使用する場合は更新手続きを行う必要がある。更新手続きは改札窓口でも受け付ける。

介護者が車椅子を押して電車に乗車(都電荒川線)。【撮影:草町義和】

JR東日本は「障がい者割引が適用されるお客さまにも、よりシームレスかつ快適に、Suicaをご利用いただくことができます」とアピールしている。

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