奈良県・奈良県立医科大学・橿原市・近鉄の4者は11月29日、県立医大付属病院南側地区のまちづくりに関する連携協定を締結した。南側地区を通る近鉄橿原線に新駅を整備する。
協定の取組事項では新駅の設置について、八木西口駅の廃止を条件にしないことを明記。来年度2023年度中に費用負担を含む基本事項の合意を目指して協議するとものとした。
新駅から付属病院へのアクセスについては、整備を検討している医大付属病院新外来棟を現在の医大キャンパス敷地南側に設置することを検討する。このほか、公的施設の整備や民間施設の誘致などで連携を図る。
新駅は近鉄橿原線・八木西口~畝傍御陵前のほぼ中間に設ける構想。予定地の近くには県立医大とその付属病院がある。現在、県立医大のキャンパスを農業研究開発センターの跡地に移転する工事が進められており、これに伴い付属病院を再整備して周辺の再開発を図る計画も浮上。その一環として新駅の整備が構想された。
近鉄は新駅整備の条件として八木西口駅の廃止を挙げていたことから奈良県や橿原市との調整が難航。しかし今年2022年7月、近鉄は一転して八木西口駅と新駅の併存を認める方針を示していた。
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