阪堺電軌「モ161号」12月から期間限定で通常の営業運転 日本最古、CFで修繕完了



阪堺電軌のモ161形のうち日本最古の電車とされるモ161号が、12月2日から通常の営業電車として運行される。阪堺電軌が11月24日、発表した。

阪堺電軌のモ161号。【画像:uopicture/写真AC】

運行期間は12月2日から来年2022年2月末頃まで約3カ月間の予定。天王寺駅前・恵美須町~浜寺駅前間の全線で運行される。期間中でも点検などで運行しない日や区間がある。走行位置は南海電鉄のアプリでリアルタイムに確認できるが、これにはモ161号以外のモ161形の車両も含まれる。

モ161号は1928年から1931年にかけ15両が製造されたモ161形の1号車。製造から90年以上が過ぎ、日本で現在も運行されている電車としては最も古いとされる。近年は定期運転の電車で使われることは少なく、おもに貸切電車で使われている。

阪堺電軌は今年2021年3月、クラウドファンディング(CF)でモ161号の大規模修繕を行うと発表。目標金額の748万を大幅に上回る1398万7000円を調達した。

同社によると9月に修繕が完了。一部の支援者には完成披露撮影会で披露したが、「それ以外のご支援者さまをはじめ、広く一般の方々にも修復した姿をご覧いただく機会を設ける」として、通常の営業電車として運行することにしたという。

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