わたらせ渓谷鐵道は4月17日、「廃線跡を歩こう ついに終着駅 足尾本山へ」と題したツアーを実施する。
わたらせ渓谷線の終点・間藤駅(栃木県日光市)から、かつての鉄道の終点だった足尾本山駅まで廃線跡をたどるツアー。起点の桐生駅(群馬県桐生市)から間藤駅までの往復はトロッコ列車に乗る。
間藤~足尾本山間の廃線跡は通常は立入禁止だが、このツアーでは係員が同行。安全を確保したうえで歩く。
廃線跡のツアーはこれまでも実施されてきたが、今回は客から要望の多かった旧・足尾本山駅構内と本山製錬所も見学するという。旅行代金は7950円で、60人を募集。申込みはわたらせ渓谷鐵道の営業企画課で受け付けている。
わたらせ渓谷線(旧・足尾線)は、桐生~間藤間44.1kmを結ぶローカル線。足尾銅山から産出される鉱石を運ぶため建設され、1911年から1914年にかけて桐生~間藤~足尾本山間が開業した。このうち間藤~足尾本山間は鉱石を運ぶ貨物列車専用の貨物線だった。
運営事業者は足尾鉄道から国鉄、JR東日本を経て、1989年3月29日から第三セクターのわたらせ渓谷鐵道が運営している。これより前に間藤~足尾本山間の貨物線は休止状態となっており、わたらせ渓谷鐵道はこの区間を未開業の計画路線扱いで引き継いでいたが、1998年には正式に廃線になった。線路や橋りょう、トンネルなどはいまも残っている。