相鉄・東急の新横浜線「訓練運転」公開 地下ホームに相鉄車や東急車が続々入線



相鉄と東急電鉄、鉄道・運輸機構は11月24日、来年2023年3月に開業する相鉄・東急直通線(相鉄新横浜線・東急新横浜線)の新横浜駅で、運転士・車掌の訓練運転(習熟運転)の様子を報道関係者に公開した。

相鉄・東急新横浜線の新横浜駅に入線する東急「渋谷ヒカリエ号」。【撮影:草町義和】

10時40分頃から1時間ほど新横浜駅の地下ホームが公開された。まず1番線ホームに10時50分頃、日吉方面からやってきた東急東横線5050系電車の第4110編成「Shibuya Hikarie号(渋谷ヒカリエ号)」(10両)が到着。続いて11時12分頃には西谷方面から相鉄20000系電車の第20103編成(10両)が入線し、4番線ホームに停車した。

「渋谷ヒカリエ号」に続き相鉄20000系が4番線ホーム(奥)に到着。【撮影:草町義和】

「渋谷ヒカリエ号」は11時14分頃に折り返し日吉方面に向け出発したが、11時19分頃には東急目黒線3000系電車の第3109編成(8両)が1番線ホームに入線。これも数分後に日吉方面に折り返した。

「渋谷ヒカリエ号」の発車後、東急目黒線の3000系が1番線ホームに到着。【撮影:草町義和】

2・3番線ホームには11時30分頃、西谷方面から相鉄20000系の第20107編成(10両)が入線。11時44分頃、折り返さずにそのまま日吉方面に向け発車した。ほかにも撮影は制限されたが、東横線向け「Qシート」車両を組み込んだ東急車の編成が入線する姿や、東京メトロ南北線の9000系が停車している姿を確認できた。

2・3番線に到着した相鉄20000系は折り返さず日吉方面に向かった。【撮影:草町義和】

相鉄新横浜線と東急新横浜線は、相鉄本線の西谷駅と東急東横線の日吉駅を羽沢横浜国大・新横浜経由で結ぶ12.1kmの鉄道路線。このうち西谷~羽沢横浜国大の2.1kmが2019年11月に開業して相鉄線とJR線の相互直通運転が始まった。残る相鉄新横浜線・羽沢横浜国大~新横浜4.2kmと東急新横浜線・新横浜~日吉5.8kmは来年2023年3月に開業する予定だ。

今年2022年7月に新横浜駅でレール締結式が行われ、施設検査を経て11月3日から習熟運転が行われている。開業後は新横浜線を介して相鉄線と東急線の相互直通運転を実施。東急線に乗り入れている東京メトロ・東武鉄道・埼玉高速鉄道・都営地下鉄各線の列車も新横浜線に乗り入れる。

壁には駅周辺の「地層」デザイン

今回公開された新横浜線の新横浜駅は地下4階建てで全長約330m、深さ約35m。地下1・2階のほぼ中央で横浜市営地下鉄ブルーラインの新横浜駅と立体交差している。

新横浜駅の駅名標。案内サインの設置はほぼ完了している。【撮影:草町義和】

地下1階コンコースはブルーラインの施設を挟んで羽沢横浜国大寄りの南改札と新綱島寄りの北改札に分離。相鉄が南改札を運営し、東急電鉄が北改札を運営する共同管理駅になる。地下1階の壁には駅周辺の地層図をモチーフにしたデザインで装飾。南改札側と北改札側でデザインに連続性を持たせたという。

相鉄が運営する南改札。自動改札機は未設置だがほぼ完成している。【撮影:草町義和】
コンコースの壁には駅周辺の地層をモチーフにしたデザインが施されている。【撮影:草町義和】
北改札は東急電鉄が運営する。【撮影:草町義和】
北改札側の壁も「地層デザイン」。南改札側のデザインと連続性を持たせている。【撮影:草町義和】

最下層の地下4階は島式ホーム2面3線で構内幅は最大約30m。ホームは延長205mで10両編成の停車に対応。幅は最大約8.2mでホームドアも設置されている。

ホームは島式2面3線。中線(写真)は線路の両脇にホームが接している。【撮影:草町義和】
ホームドアの設置も完了している。【撮影:草町義和】
1・2番線ホームの発車案内装置。【撮影:草町義和】
新横浜駅のホームから新綱島寄りの線路を望む。【撮影:草町義和】

工事はブルーラインが入り込むスペースを除きほぼ完成。駅名標や案内看板なども姿を見せており、自動の案内放送も流れていた。

《関連記事》
相鉄・東急直通線「訓練運転」11月3日から 鉄道施設の検査完了、開業に向け最終段階
相鉄・東急「新横浜線」路線カラーや駅ナンバー決定 新横浜駅は二重化、記念ロゴも