広島電鉄「110周年」記念マーク掲出や車庫公開イベント、常設見学スペースも使用開始



広島電鉄は11月8日、「広島電鉄創業110周年記念事業」を11月中旬から12月まで実施すると発表した。ヘッドマークの掲出や車庫の公開イベントなどが行われる。

110周年記念ヘッドマークを取り付けた路面電車のイメージ。【画像:広島電鉄】

ヘッドマークは11月19日頃から順次掲出。110周年を記念して作成したシンボルマークを使用したシールをすべての電車(約140両・編成)とバス(約520両)の先頭部に貼り付ける。

シンボルマークは入社2年目の若手社員がデザインした。広島電鉄のシンボルカラーである緑色を構成する青と黄色を使用。5200形電車「Green mover APEX」をモチーフに同社の前身会社である広島電気軌道や広島瓦斯電軌の社紋などをちりばめた。90度回転させるとひらがなの「ひ」になり、「広電(ひろでん)のはじまり」を表すという。

110周年を記念して制作されたシンボルマーク。【画像:広島電鉄】

11月23日には千田車庫を中心に「ひろでんの日 2022」と題したイベントを10時から16時まで実施。電車・バスの展示やスタンプラリー、車掌体験などを行う。入場は一部イベントを除き無料。千田車庫で入場無料の大型イベントを開催するのは3年半ぶりという。

会場では110周年記念の駅弁やグッズ、記念切符の販売も行われる。駅弁(1400円)は宮島線沿線の特産品であるアナゴやカキ、がんすを使用。110個の限定販売だ。グッズはレール文鎮(5000円、200個限定)やクリアファイル(400円)を販売。記念切符はポストカード付きの電車1日乗車券(700円)で3種類が発売される。このうちクリアファイルと記念切符は広島駅・千田・宮島口の各営業センターでも11月25日から販売される。

ほかにもフォトコンテストや記念講演、貸切電車に乗って広島の歴史を学ぶ親子向けイベントが計画されている。

また、千田車庫の隣接地に常設の無料見学スペースを設置し、11月23日から使用を開始する。金網越しになるが無料・予約不要で、車庫に留置されている電車を毎日見ることができるようになる。

千田車庫の隣接地に整備された常設の見学スペース。【画像:広島電鉄】

広島電鉄が運行する広島市内の路面電車は110年前の1912年11月23日、同社の前身である広島電気軌道の手により広島駅~紙屋町~相生橋と紙屋町~鷹野橋~御幸橋、八丁堀~白島が開業。同年12月8日には相生橋~左官町~土橋~己斐(現在の原爆ドーム前~広電西広島)が開業した。

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