東京メトロは6月29日、列車の車両ごとの混雑情報をリアルタイムで配信する路線を拡大した。同社のスマートフォンアプリ「東京メトロmy!アプリ」で確認できる。全線での配信は9月頃の予定。

車両ごとの混雑情報のリアルタイム配信は昨年2021年7月に開始。これまで銀座線・丸ノ内線・東西線・千代田線・有楽町線・副都心線の6路線で配信していた。6月29日からは日比谷線と半蔵門線を追加して8路線に拡大。残る南北線も9月頃から配信の予定だ。

東京メトロは「デプスカメラ」という特殊なカメラと人工知能(AI)を組み合わせた混雑計測システムを導入。奥行きの情報を取得できるデプスカメラで撮影し、AIで解析して車両ごとの混雑状況を算出する。これにより車内の混雑情報とその後の混雑の予測情報を車両ごとにリアルタイムでスマホアプリに配信している。

東京メトロによると、このシステムを導入した鉄道事業者は同社のみ。スマホアプリでリアルタイム混雑情報が確認された回数は2021年7月以降、約130万回に及ぶという。同社はこの混雑情報でラッシュ時などの混雑を回避するだけでなく、着席できる車両の確認にも使えるとしている。
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