東京の地下鉄105駅「緊急一時避難施設」初指定 ミサイル攻撃などに備える



東京都は5月27日、都内の地下鉄105駅を「緊急一時避難施設」に指定した。「武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律」(国民保護法)に基づくもので、ミサイル攻撃などに備える。東京都が地下鉄の駅を緊急一時避難施設に指定するのは、これが初めて。

緊急一時避難施設に指定された副都心線の北参道駅。【撮影:草町義和】

緊急一時避難施設に指定されたのは、都営地下鉄55駅と東京メトロ50駅の合計105駅。このうち東京メトロの6駅は有楽町線・副都心線の共用区間で重複計上されている。丸ノ内線の茗荷谷駅など地上に設けられた駅は指定されなかった。地下駅でも戦時中の1945年に空襲で天井が損壊した銀座線・銀座駅など未指定の駅がある。このほか、東京都建設局が管理する地下通路4カ所も指定された。

各線ごとの指定駅数は次の通り。

都営浅草線:指定9駅/全20駅
都営三田線:指定12駅/全27駅
都営新宿線:指定12駅/都内20駅
都営大江戸線:指定22駅/全38駅
東京メトロ銀座線:指定3駅/全19駅
東京メトロ丸ノ内線:指定8駅/全28駅
東京メトロ日比谷線:指定6駅/全22駅
東京メトロ東西線:指定5駅/都内17駅
東京メトロ千代田線:指定4駅/全20駅
東京メトロ有楽町線:指定10駅/都内23駅(指定6駅は副都心線との共用区間)
東京メトロ副都心線:指定7駅/都内15駅(うち指定6駅は有楽町線との共用区間)
東京メトロ半蔵門線:指定2駅/全14駅
東京メトロ南北線:指定5駅/全19駅

緊急一時避難施設に指定されなかった銀座駅の銀座線ホーム(改装前)。戦時中の空襲で天井が損壊し、写真左奥が修繕されている。【撮影:草町義和】

東京都の小池百合子知事は5月27日の記者会見で「ロシアによるウクライナ侵攻では首都のキーウにミサイル攻撃が行われ、首都防衛の重要性が改めて明らかになった。北朝鮮は弾道ミサイル発射を繰り返している。このような状況のなかで都民の命、財産を守る取組が重要になっている」と話した。

緊急一時避難施設はミサイル攻撃の爆風などから直接の被害を軽減するため、1~2時間程度の一時的な避難を行う場所として指定するもの。コンクリート造りの建築物などを指定施設として想定している。

仙台市は3月、市営地下鉄の地下駅構内など地下施設25カ所を緊急一時避難施設に指定。ほかにも大阪市などが地下鉄駅を指定している。小池知事は「今後、施設管理者の理解を得ながら、さらなる指定に向け取り組む」としている。

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