「蒲蒲線」整備主体の第三セクター10月めどに設立へ 東急電鉄が4割近く出資



東京都大田区と東急電鉄は9月20日、新空港線(蒲蒲線)の整備主体となる第三セクターの設立に向けた協定を締結した。10月をめどに設立する。

蒲蒲線と接続する東急多摩川線を運営する東急電鉄は第三セクターに4割近く出資する。【撮影:草町義和】

協定によると第三セクターの本店は大田区に設置。蒲蒲線の線路施設を整備、保有して運行事業者に貸し付ける第3種鉄道事業を行う。設立時の出資金は2億9500万円。このうち61%の1億8000万円を大田区が出資し、残り39%の1億1500万円を東急電鉄が出資する。

蒲蒲線は東急多摩川線の矢口渡駅から現在のJR・東急蒲田駅と京急蒲田駅を経由し、京急空港線の大鳥居駅に乗り入れる約4kmの新線構想。矢口渡~JR・東急蒲田~京急蒲田を第1期区間として整備する。

蒲蒲線のルート。矢口渡~京急蒲田を第1期区間として整備する。【画像:国土地理院地図、加工:鉄道プレスネット】

6月に第1期区間の整備について東京都と大田区が整備の進め方で合意。大田区は第三セクターの設立などを推進すること、事業費は大田区が7割、東京都が3割をそれぞれ負担することなどで合意していた。

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