JR西日本の在来線特急の一部「全席指定席化」特急用定期券も一部終了



JR西日本は12月15日、来年2024年3月16日のダイヤ改正にあわせ、一部の在来線特急で全席指定席化を実施すると発表した。

全席指定席になる特急「しらさぎ」【画像:ND750KS1995/写真AC】

全席指定席になる特急列車は、大阪~敦賀の「サンダーバード」と名古屋~敦賀の「しらさぎ」、京都~倉吉の「スーパーはくと」、岡山~鳥取の「スーパーいなば」、岡山~出雲市の「やくも」。

いずれも自由席車両を普通車指定席に変更し、全席指定席化。「スーパーはくと」「スーパーいなば」は途中経由する智頭急行線内も全席指定席になる。敦賀駅で北陸新幹線に連絡する「サンダーバード」「しらさぎ」は、シーズン別の指定席特急料金の適用日を北陸新幹線にあわせる。

特急「スーパーはくと」は智頭急行線内も含め全席指定席になる。【画像:YKT2000/写真AC】

定期券と特急券を1枚にした特急用定期券「パスカル」は、「全席指定席として運転する特急列車の利用」が前提になる区間の発売を終了する。発売を終了する区間は、山科・米原~敦賀と大阪~姫路、岡山~伯耆大山。いずれも有効期間が2025年2月28日までとなるものをもって発売を終了するが、2024年3月16日から2025年2月28日までは車内に空席がある場合に座席を利用できる。

特急用定期券「パスカル」の発売終了区間(赤)と発売継続区間(青)。【画像西日本西日本】

国鉄時代の特急列車はかつて全席指定席だったが、1970年代に入ると頻発・等間隔運行の特急列車を中心に自由席が設定されるようになった。現在は着席機会の向上を図るなどとして全席指定席化を図るケースが増加。2024年3月16日のダイヤ改正ではJR西日本のほか、JR北海道が一部の特急列車の全席指定席化を実施する。

また、首都圏発着の在来線特急はJR東日本がチケットレスシステムの導入にあわせて全席指定席化を推進。2024年3月16日のダイヤ改正で自由席を設けた列車が消滅する。

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