銚子電鉄の新車両は「南海2200系」製造60年の車両を50年の車両で更新へ



南海電鉄と銚子電鉄の2社は8月17日、南海電鉄が2200系電車を銚子電鉄に譲渡したと発表した。譲渡日は8月15日付け。

南海2200系のモハ2201+モハ2251。実際に譲渡されるのは同型のモハ2202+モハ2552になる。【画像:銚子電鉄・南海電鉄】

銚子電鉄が譲り受けたのは2200系の2両編成1本(モハ2202+モハ2252)。今後、走行に必要な改造工事を行う。運用開始時期は未定。2社は2200系の譲渡・譲受を「“なんかいい”ちょうしに!」とダジャレでアピール。「2200系車両を新たな銚子電鉄のフラッグシップトレインとして皆様から愛される車両とするべく、今後さらなる連携を深めてまいります」としている。

南海2200系は1969年に22000系電車として製造された車両。橋本以南の山岳区間を含む高野線で運用されたのち、ワンマン化などの改造が施され、多奈川線などの各支線で運用されてきた。

銚子電鉄は2200系の導入に伴い、2000形電車の2両編成1本(デハ2001+クハ2501)を本年度2023年度中に引退させる。この車両は京王帝都電鉄(現在の京王電鉄)の車両を伊予鉄道(愛媛県)が譲り受け、それを銚子電鉄が譲り受けた「中古の中古」。製造から60年ほど過ぎており、製造から50年ほどの2200系で更新する。

2200系の導入で引退する2000形のデハ2001+クハ2501(写真は塗装変更前)。【撮影:草町義和】

銚子電鉄は今年2023年7月のイベントで「新車両」の導入を発表。ほかの鉄道会社から中古の車両を購入するとしたが、どの鉄道会社のどの車両を購入するかは明らかにしていなかった。同社が「中古の中古」ではない車両を導入するのは約30年ぶり。新たに車両を導入するのも約8年ぶりだ。

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