いすみ鉄道の通学定期「半額程度」に値下げ JR線と同じ水準に



いすみ鉄道(千葉県)は昨年2023年12月15日、通学定期旅客運賃を現在の半額程度に値下げすると発表した。少子化が進むなか通学利用の促進を図る。今年2024年4月から実施する。

いすみ鉄道の列車。【画像:写真AC】

大人・1カ月の通学定期旅客運賃は、1~3kmが現行4280円のところ1800円値下げして2480円に。10kmでは現行9050円から4700円値下げして4350円になる。27kmの区間は現行1万5590円のところ8030円値下げの7560円。おもな区間では大原~大多喜が現行1万1810円から5060円値下げの6750円、国吉~大多喜は現行7550円から3590円値下げの3960円になる。

値下げ率は最大で52.4%。最少でも42.0%で、全体の平均は46.6%の値下げだ。すべての区間が1万円未満で、周辺のJR線と同じ水準になる。

改定後と現行の通勤定期運賃の比較。【画像:いすみ鉄道】

いすみ鉄道はJR外房線の大原駅と小湊鉄道線の上総中野駅を結ぶ26.8kmのいすみ線を運営。1930年から1934年にかけ国鉄木原線として開業し、1988年に第三セクターのいすみ鉄道が経営を引き継いだ。

いすみ鉄道によると、通学定期乗車人員は1988年度が79万人だったのに対し、2022年度は約16%の12万8000人に減少。こうしたなか「いすみ鉄道を通学で利用していただき、通学時間を利用した友との語らい、列車内での学習、沿線の自然の大切さの学び等、社会人として巣立つまでの大切な思い出の一つにいすみ鉄道を加えてほしい、子どもたちの未来を応援する鉄道でありたい」との思いから値下げを決めたという。

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