北陸鉄道「タッチ決済」導入へ 石川県内全域の鉄道・バス、ICカードも拡大



北陸鉄道などは8月24日、クレジットカードのタッチ決済などによる新たなキャッシュレス乗車システムを北陸鉄道グループの鉄道・バスに導入すると発表した。ICカード「ICa(アイカ)」もサービスを継続するとともに利用できる範囲を拡大する。

北陸鉄道石川線の列車。【撮影:草町義和】

タッチ決済は北陸新幹線の敦賀延伸開業にあわせ、2024年3月から加賀エリアや金沢エリアの一部でサービスを開始。2025年度までに石川県内全域の北陸鉄道グループの鉄道・バスに拡大する。Visa・JCB・American Express・Diners Club・Discoverのタッチ決済対応カードが利用できる。

2024年度以降にはデジタル乗車券による乗車も可能に。金沢MaaSコンソーシアムが運営するデジタル交通アプリ「のりまっし金沢」で販売するデジタル乗車券を利用できる。デジタル乗車券に表示される2次元コードをかざすことで乗降可能となり、チケット確認を係員の目視から機械判定に変更。スムーズな利用環境を提供するという。

対応するクレジットカードの一例。【画像:北陸鉄道・北陸鉄道グループ・北國フィナンシャルホールディングス】

ICaは利用範囲を現在の金沢都市部バスから石川県内全域の北陸鉄道グループバス・鉄道線に拡大する計画。鉄道線(石川線・浅野川線)は現在、定期券タイプで一部区間のみ対応しているが、拡大後はプリペイドタイプでも利用できるようになる。

北陸鉄道などは新たなキャッシュレス乗車システムを「公共交通離れに歯止めをかける有効なツール」と位置付け、導入を進める考えだ。

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