東海道新幹線「のぞみ」停車駅で自販機拡充 車販の代替、静岡県内は設置計画なし



JR東海は10月12日、東海道新幹線の「のぞみ」停車駅でホーム上などの自動販売機を拡充すると発表した。「のぞみ」「ひかり」で実施している車内ワゴン販売が10月末で終了することに伴う代替サービス。ドリップコーヒーとアイスクリームの自動販売機を新たに86台設置する。

東海道新幹線の列車。【画像:toshi-chan/写真AC】

新たに設置される自動販売機は、「SHINKANSEN COFFEE[ミル挽き珈琲]」45台と「スジャータアイスクリーム」21台、「サーティワンアイスクリーム」20台。自動販売機のボディとコーヒーのカップは空色で、JR東海によると「東海道新幹線での移動をリラックスして過ごしていただきたい」という思いを込めたという。

新たに設置される自動販売機のイメージ。【画像:JR東海】

ミル挽き珈琲の自動販売機は全13種類の商品を提供。JR東海とトーヨーベンディングが共同開発した東海道新幹線向けのコーヒー4種(新幹線のぞみブレンド・新幹線ひかりブレンド・新幹線こだまブレンド・ドクターイエローブレンド)に加え、カプチーノや紅茶など車内販売では提供が難しかった商品も販売する。豆を挽いてコーヒーを抽出しているあいだ、東海道新幹線の車内チャイム『会いにいこう』が流れる。

「スジャータアイスクリーム」の自動販売機は「シンカンセンスゴイカタイアイス」と呼ばれ知られているアイススクリームを販売。東海道新幹線限定のフレーバーも用意し、常時4種類程度の商品を提供する。

「サーティワンアイススクリーム」の自動販売機は常時7種類程度のフレーバーを提供する。JR東海によると、新大阪駅の25・26番線ホームに設置しているサーティワンアイスクリーム自動販売機は2023年4~8月の累計販売実績で全国のサーティワンアイスクリーム自動販売機で売上1位を誇っているという。

これらの自動販売機は「のぞみ」が停車する東京・品川・新横浜・名古屋・京都・新大阪の各駅ホームに1~3台設置される。ただし品川駅と新横浜駅は上りホームには設置しない。11月1日までにはすべての「のぞみ」停車駅への設置が完了する予定だ。

新たに設置する自動販売機の設置駅と設置ホーム。【画像:JR東海】

一方、「のぞみ」が停車しない小田原・熱海・三島・新富士・静岡・掛川・浜松・豊橋・三河安城・岐阜羽島・米原の各駅は今回の自動販売機の拡充計画から外れており、とくに静岡県内では「ひかり」停車駅も含め設置計画の対象外となっている。

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