JR九州「36ぷらす3」新・月曜ルートは「博多~佐世保」肥前浜駅の停車は継続



JR九州は6月30日、観光列車「36ぷらす3」の月曜ルート「金の路」について、西九州新幹線開業後の新しい運行区間を博多~佐世保にすると発表した。10月3日から運行を始める。

月曜ルートが「博多~長崎」から「博多~佐世保」に変わる観光列車「36ぷらす3」。【撮影:鉄道プレスネット】

佐世保行きは博多駅を11時22分に発車。長崎本線をいったん肥前浜駅まで走り、折り返し江北駅(現在の肥前山口駅)まで戻って佐世保線に乗り入れ、佐世保駅に向かう。このため肥前浜駅は現在の月曜ルートと同様に停車を継続する。佐世保着は16時13分で全体の所要時間は5時間弱。

引き続き「36ぷらす3」が停車する肥前浜駅。【撮影:草町義和】

乗降が可能な途中停車駅は佐賀・肥前浜・武雄温泉・早岐の各駅。肥前浜駅では50分程度停車し、肥前浜宿の散策や駅併設の「HAMA BAR」での日本酒飲み比べ体験を楽しめるようにする。佐世保線の上有田駅でも15分程度停車し、木造駅舎での記念撮影や駅構内併設の「駅カフェ SARAYAMA」でのカフェタイムを楽しめるようにする。武雄温泉→上有田では「西九州のすべてをぎゅーっと詰め込んだ『車内体験メニュー』」を実施するという。

「36ぷらす3」の新しい月曜ルート。【画像:JR九州】

博多行きの時刻は佐世保17時31分発→博多20時06分着。途中、早岐・有田・武雄温泉・江北・佐賀・新鳥栖・鳥栖の各駅に停車する。5・6号車の座席のみ販売し、1~3号車の個室は販売しない。ビュフェは営業する。

5号車のグリーン車。【画像:JR九州】

新・月曜ルートの食事付きプランは博多→佐世保方向のみランチプランを設定し、佐世保→博多方向は設定しない。乗車駅は博多駅と佐賀駅で、降車駅は肥前浜・武雄温泉・早岐・佐世保の各駅。ただし佐賀→肥前浜のみの乗車はできない。

ランチプランの価格は個室が大人1万8300円・子供1万5700円で、座席は大人1万3300円・子供1万1000円。子供で食事なしは個室が9700円、座席が8500円になる。3号車の個室(1・2人用)を一人で利用する場合は1万500円の追加料金が必要だ。

3号車の1・2人用グリーン個室。【撮影:鉄道プレスネット】

食事付きプランは現在、8月29日出発分まで発売中。9月1日~来年2023年2月27日運行分は7月8日の11時から「36ぷらす3」ウェブサイトなどで発売される。

グリーン席プランは乗車券と特急券、「36ぷらす3グリーン料金」で乗車できる。博多→佐世保のグリーン料金は大人7270円・子供5280円。乗車日の1カ月前の10時から発売される。

現在の木曜~日曜ルートは一部のルート・区間で運転時刻が変わる。食事付きプランの価格は変わらない。

「36ぷらす3」は木曜日から月曜日まで5日かけて九州を周回する観光列車。現在の月曜ルートは博多~長崎の往復だが、長崎本線の肥前浜以西が9月23日の西九州新幹線開業にあわせて非電化区間になるため、電車の専用車両を使う「36ぷらす3」は運行できなくなる。このため現在の月曜ルートは9月19日で運行を終了する。

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