JR松山駅の高架化「2024年9月29日」1週間前に事前切替で運休 設計ミスで遅れ



JR四国は7月2日、松山駅付近の線路を9月29日から高架線に切り替えると発表した。1週間ほど前に事前切替工事を実施する予定。これにより一部の列車が運休する。

高架化される松山駅。【画像:キューティー吉本/写真AC】

高架化されるのは松山市美沢2丁目から空港通1丁目の約2.4km。松山駅も高架化され、列車は9月29日から高架ホームを発着するようになる。

事前切替工事は1週間ほど前の9月21日22時40分ごろから22日5時ごろにかけて実施する計画で、9月21日は22時40分ごろから最終列車まで運休する。特急列車は「しおかぜ27号」の運行区間のうち伊予北条23時22分→松山23時34分着の区間が運休。普通列車は堀江~松山で22~23時台の上下計3本が運休する。いずれもバスやジャンボタクシーによる代行輸送が行われる。

2024年9月21日深夜の運行計画。【画像:JR四国】
松山駅の高架ホームに発着する列車のイメージ。【画像:愛媛県】

JR四国ステーション開発が運営する高架下の商業エリアは延床面積が約2100平方m、店舗面積が約1270平方mで、物販・飲食等が出店。高架切替と同じ9月29日にオープンする。名称は「JR松山駅だんだん通り」に決定。JR四国によると、伊予弁で「ありがとう」を意味する「だんだん」=「感謝」と松山駅施設の「通り」を通って「愛媛の様々な場所や人を紡ぐ場所になりたいという思い」から付けたという。

「JR松山駅だんだん通り」のロゴデザイン。【画像:JR四国】

松山駅付近の高架化は愛媛県を事業主体とする連続立体交差事業として計画され、2008年の都市計画決定と2009年の事業認可を経て着手。全体事業費は約607億円で、今回の高架化で8カ所の踏切が解消される。2022年の時点では2023年度中の高架化が見込まれていたが、高架橋の設計ミスによる工事のやり直しで延期された。

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