JR四国「新型車両」イメージなど公表 普通列車向け気動車、ライトブルーに縁取り



JR四国は2月14日、普通列車向けの新型車両「ハイブリッド式ローカル車両」のイメージや仕様などの概要を発表した。同社としては初めてになるハイブリッド式気動車を採用。2025年12月に量産先行車が完成する予定だ。

JR四国が導入する「ハイブリッド式ローカル車両」のイメージ。【画像:JR四国】

2両1編成で車体はステンレス製。下部はJR四国のコーポレートカラー「ライトブルー」で塗装し、ゴールドのラインでライトブルーを縁取る。JR四国は「四国の豊かな自然、澄み切った空気や水」を表現したとしている。内装のイメージや形式名などは今回発表していない。

走行装置はディーゼルエンジンで発電した電力と蓄電池からの電力でモーターを駆動して走るハイブリッド式を採用し、環境負荷を軽減する。運転最高速度は100km/h。

JR四国によると、複雑な構造の機械部品や回転部品がなくなることで安全性・信頼性が向上するほか、駅停車時のアイドリングストップによる静粛性の向上、気動車特有のギアチェンジをなくすことによる乗り心地の向上、蓄電池に貯めた電力をモーターや駅停車時のサービス機器に使用することによる燃費の向上、電車と同じシステム・機器を採用することによるメンテナンス時の作業とコストの低減を図るという。

2025年12月に量産先行車4両(2両編成2本)が完成する予定。営業運転の開始時期は未定で、JR四国は性能確認試験の実施後に営業運転を開始するとしている。量産車は2027年度から順次導入の予定だ。

ハイブリッドシステムの構成。【画像:JR四国】
ハイブリッド車両の走行の流れ。【画像:JR四国】

JR四国は昨年2023年4月、老朽化した普通列車用の気動車の更新に向け「ハイブリッド式ローカル気動車の調達」の一般競争入札を公告。同年9月に近畿車両が落札した。公告時に示された納入期日によると、量産先行車4両の納期は2025年12月20日。その後は2028年1月30日から2031年1月30日にかけ54~66両の量産車が納入される計画だ。

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