東北各地の運休路線、すべて代行輸送を確保へ 高速バスによる振替輸送も



大雨の影響で運休が続く東北地方の鉄道各線は8月22日までに、すべての線区で代行輸送が確保される見通しになった。JR東日本と秋田内陸縦貫鉄道によると、運休区間と代行輸送の計画は次の通り。

●奥羽本線

8月20日時点の運休区間は鷹ノ巣~大館。同区間を含む東能代~鷹ノ巣~大館で代行バスが運転されている。

代行バスの運行本数は上下計21本。このうち11本は鷹ノ巣~大館のみ運行し、東能代~鷹ノ巣の普通列車と連絡している。大館6時00分発の鷹ノ巣行き代行バスは途中ノンストップ。

鷹ノ巣~大館では路盤の流出など大きな被害が発生しており、列車の運転再開には時間がかかる見通し。

●五能線

8月20日時点の運休区間は岩館~深浦~鰺ケ沢~五所川原。この区間を含む東能代~五所川原~弘前で代行バスが運行されているほか、振替輸送も行われている。

8月20日時点の代行バスの運行本数は東能代~深浦が上下計8本。このうち下り3本は岩館→深浦のみ運行し、東能代→岩館の普通列車と連絡している。上り4本はすべて深浦→東能代の運行だが、岩館→東能代の区間は1本を除き降車のみ扱う。

深浦~五所川原は上下計9本。このうち5本は鰺ケ沢~五所川原のみ運行し、上り1本は鰺ケ沢→深浦のみ運行する。深浦~鰺ケ沢の下りは深浦6時10分発の弘前行き1本のみ運行され、鰺ケ沢→弘前は降車のみの扱い。また、鰺ケ沢6時50分発の五所川原行きは一部の駅を通過する。

8月22日以降は鰺ケ沢~五所川原で列車の運転が再開される予定。代行バスは岩館~深浦で上下計8本、深浦~鰺ケ沢で上下計11本(うち1本は降車のみ)が運行される。一部の代行バスは東能代駅や五所川原駅、弘前駅まで乗り入れる。

岩館~鰺ケ沢は路盤の流出や橋梁の損傷など大きな被害が発生しており、運転再開には時間がかかる見通し。

●花輪線

8月20日時点の運休区間は鹿角花輪~大館。8月22日から同区間で代行バスの運行が計画されている。運行本数は上下計8本。高速バスや路線バスへの振替輸送も実施する。

路盤の流出など大きな被害が発生しており、復旧の見込みは立っていない。

路盤が流出した花輪線の線路。【画像:JR東日本】

●秋田内陸縦貫鉄道 秋田内陸線

8月20日時点の運休区間は鷹巣~阿仁合。同区間で上下計16本の代行バスが運行されている。8月22日からは早朝に鷹巣行き1本が増発される。土砂流入などの被害が発生しており、復旧工事中。

このほか、津軽線・蟹田~三厩でも8月22日から代行バスが運行される計画。米坂線・今泉~坂町、磐越西線・野沢~喜多方も代行バスが引き続き運行される。

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