阪急・阪神・山陽・能勢4社「ICOCA」ポイントサービスで連携 回数券など発売終了



阪急電鉄・阪神電鉄・山陽電鉄・能勢電鉄の4社は8月8日、JR西日本が展開している交通系ICカード「ICOCA」によるポイントサービスを導入し、4社で連携を図ると発表した。これにあわせて回数乗車券(回数券)などの発売を終了する。

「ICOCA」によるポイントサービスを導入する阪急電鉄の列車。【撮影:草町義和】

阪神電鉄は9月1日から「阪神電車ポイント還元サービス」を開始。続いて来年2023年3月から「山陽電車ポイント還元サービス」が始まり、4月1日から「阪急電車ポイント還元サービス」「能勢電車ポイント還元サービス」も始まる予定だ。

ポイント還元サービスの利用に際しては、あらかじめ各社の対応券売機で「ICOCA」の利用登録(無料)を行う必要がある。登録した「ICOCA」を使って同一運賃区間(定期券区間を除く)を同一月内に11回以上利用するとポイントが付与される。

付与率は阪急電鉄と能勢電鉄が11~30回目で利用額の10%、31回目以降は15%。阪神電鉄と山陽電鉄は11回目以降で10%になる。付与されたポイントは利用月の3カ月後まで1ポイント=1円としてチャージでき、交通利用や買い物などで使うことができる。

また、4社でポイント還元サービスの連携を図り、各社の規定に応じてポイントを付与する。各社の利用で貯まったポイントは、どの会社のポイント還元サービス対応券売機でもまとめてチャージできる。

ポイント還元サービスの導入に伴い、4社は回数券などの発売を終了する。発売終了になるのは回数券と神戸高速線回数乗車券、他社連絡回数乗車券、通学用割引回数券だが、山陽電鉄は通学用割引回数券の発売を継続。身体・知的障害者用特別割引回数乗車券は4社とも発売を継続する。このほか、往復乗車券も阪急電鉄・阪神電鉄・山陽電鉄の3社が発売を終了。能勢電鉄はもともと往復乗車券を発売していない。

発売終了日は阪神電鉄が今年2022年9月30日で、続いて山陽電鉄が2023年3月31日に発売終了。阪急電鉄と能勢電鉄は4月30日で発売を終了する。

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