茨城県古河市「南古河駅」JR東日本に要望 宇都宮線の新駅、構想から40年

茨城県と古河市は3月24日、東北本線(JR宇都宮線)の新駅「南古河駅(仮称)」と東北新幹線新駅の早期実現を求める要望書をJR東日本の大宮支社に提出した。

南古河駅の位置。【画像:国土地理院地図、加工:鉄道プレスネット】

南古河駅は土地区画整理事業の実施が計画されている大堤南部エリアの新駅構想で、隣接駅からの距離は栗橋駅から4.3km、古河駅から3.2km。地元負担を条件とした請願駅として整備することが考えられており、15両編成に対応した長さ310mのホーム2面と東西自由通路、橋上駅舎を設けることが想定されている。

古河市は今回の要望書の提出について「設置された場合の波及効果を考えると、住環境の整備による人口の増加、企業等の進出の可能性が期待でき、地域の躍進に繋がることから、要望活動を行っている」としている。

南古河駅の構想は古くからあり、40年ほど前の1983年、地元自治体で構成される設置促進期成同盟会が発足。古河市(旧)・総和町・三和町の合併(2005年)に先立ち策定された新市建設計画では南古河駅を「先導的プロジェクト」の一つに位置付け、新市街地の形成に努めて早期実現を図るとしていた。

2017年度に古河市が実施した基礎調査によると、南古河駅の工事費は概算で106億2000万円。2008年度の調査時は48億4000万円で、工事単価の上昇により57億8000万円の増額となった。1日の利用者数は2027年度の開業を想定した場合、2027年度は7298人。駅予定地周辺の人口増加が見込まれることから、10年後の2037年度には8935人になるとしている。

一方、南古河駅の整備の前提となる大堤南部土地区画整理事業は1994年に基本計画案が策定され、1996年には都市計画も決定した。しかし一部の地権者が反対していることから計画は進んでいない。

古河市は「請願駅を設置する場合は、原則として用地および建設の費用を地元自治体が全額負担することが条件」「土地区画整理事業と歩調を合わせて進めていく必要があるため、新たな駅に対する大きな期待や可能性と、整備に要する費用などの課題の検証をしっかりと行い、市民の皆さんに共有する必要がある」としている。

東北新幹線新駅は南古河駅の予定地から東へ約1.3kmのところに設置することが考えられており、隣接駅からの距離は大宮駅から約32km、小山駅から約18km。東北新幹線は茨城県内の古河市と五霞町の約10kmを通るが駅はなく、駅が整備されれば全国唯一の「新幹線素通り県」の状態が解消される。1988年に古河市など周辺の自治体で構成される設置期成同盟会が発足したが、現在は関係者への要望活動にとどまっている状態だ。

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