東武野田線「5両編成の新型車両」導入、現行編成も1両減って5両に 混雑率どう変わる



東武鉄道は4月28日、野田線(東武アーバンパークライン)に5両編成の新型車両を導入すると発表した。同線で現在運行されている6両編成の列車も5両編成化して1両減らす。

東武野田線の列車。【撮影:草町義和】

東武鉄道によると、新型車両は2024年度以降、順次導入する予定。省エネ化や二酸化炭素(CO2)の削減により環境負荷を低減させるとともに、快適性・サービス向上を目指す。既存の車両は6両編成だが、現在の利用状況を踏まえて5両編成化し、使用電力量を削減しつつ適正な列車本数の維持に努めることで効率化とサービスの両立を目指すという。

国土交通省の公表資料によると、野田線の混雑率は2019年度で北大宮→大宮(7時30分~8時30分、6両編成14本)が124%、初石→流山おおたかの森(7時10分~8時10分、6両編成10本)が132%、新船橋→船橋(7~8時、6両編成11本)が139%。一方、コロナ禍の影響が大きかった2020年度は北大宮→大宮が91%、初石→流山おおたかの森が84%、新船橋→船橋が101%だった。

現在の野田線の通勤列車は6両編成。【撮影:草町義和】

仮に2019年度と同じ輸送人員・運行本数のまま5両編成に置き換えた場合、混雑率は単純計算すると北大宮→大宮が148%、初石→流山おおたかの森が159%、新船橋→船橋が166%で、24~27%上昇する。ただしコロナ禍を機にテレワークが普及したことから、多くの鉄道事業者はコロナ禍の収束後もコロナ前の輸送人員まで回復することはないと考えており、野田線も5両編成化で混雑率がどの程度上昇するかは不透明だ。

《関連記事》
東武鉄道の春日部駅「高架化」工事のいま 駅構内からは見えない準備の気配
東武の新型特急「プライベートジェット」イメージ N100系の車内デザイン