JR西日本の新幹線に「グループ通話アプリ」など導入 車内セキュリティを向上



JR西日本は3月17日、山陽新幹線と北陸新幹線の運転に携わっている社員の情報共有ツール「グループ通話アプリ」を導入すると発表した。車内セキュリティ向上策の一環。

「グループ通話アプリ」による情報共有や使用イメージ。【画像:JR西日本】

JR西日本は3月14日以降、車掌や客室乗務員、運転士、指令員、車内販売員(山陽新幹線のみ)、車両保守担当社員、警備員を対象に「グループ通話アプリ」の端末の配備を進めており、約1000台が順次導入される。

配備された携帯用端末を各社員が使用し、担当列車の業務開始までに通話グループに参加したうえで使用する。通話グループ内で一人の社員が情報を発信すれば、一斉に情報共有される。これにより異常時における円滑な情報共有・連携が可能になるという。

このほか、指令所の指令員が列車内の状況把握や客への案内をできるようにする機能を、山陽新幹線のN700系電車と北陸新幹線のW7系電車に追加する。

車内で非常ボタンが押された場合、車内に設置されている防犯カメラの映像を指令所に送信。指令所から個別の列車に直接車内放送を行うこともできるようにするという。2020年度以降に順次運用を開始し、2021年度中に整備を完了する予定だ。

北陸新幹線のW7系。【撮影:草町義和】
指令所から列車内の状況把握・案内のイメージ。【画像:JR西日本】