東武鉄道は4月25日、2023年に導入する特急「スペーシア」の新型車両「N100系」について、車内デザインを発表した。プライベートジェットをイメージしたという「コックピットスイート」など全6種類の座席を提供。編成両端には前面展望を楽しめるラウンジや個室を設ける。
各車両の概要は次の通り。
●1号車(東武日光寄り):コックピットラウンジ
コンセプトは「時を超えるラウンジ」。現存する日本最古のリゾートホテル「日光金谷ホテル」や日光に残る大使館別荘をモチーフにデザインした。前面展望が楽しめるほかカフェカウンターを併設。1・2・4人掛けの各種ソファーを設置する。
●2号車:プレミアムシート
座席配置は横3列(2+1列)。電動リクライニングやバックシェル構造を採用し、シートピッチは現行「スペーシア」より広い120cmとする。大型インアームテーブルや読書灯も設置する。
●3~5号車:スタンダードシート
シートピッチは現在の「スペーシア」と同じ110cm。
●5号車:ボックスシート
半個室タイプの2人用ボックスシート。席の横幅は約80cmとしてゆとりを持たせる。
●6号車(浅草寄り):コンパートメントルーム
現行「スペーシア」を継承し、4人用個室「コンパートメント」4室と7人用個室「コックピットスイート」1室を設ける。
コックピットスイートは前面展望も楽しめる最上級シート。広さは11平方mで、私鉄特急では最大という。プライベートジェットをイメージした「走るスイートルーム」がデザインコンセプト。飾り照明は日光東照宮の陽明門の柱に刻まれた「グリ紋」を想起させるデザインとして、車内から日光らしさを演出するという。
コンパートメントはコの字型ソファーと可変テーブルを採用。乗車時の構成や目的、その時の気分に応じてテーブルのレイアウトを変更することができる。
N100系は2023年に導入予定の新型特急車両。1編成の定員は212席で24両(6両編成4本)が導入される。運行区間は伊勢崎線(東武スカイツリーライン)・日光線・鬼怒川線の浅草~東武日光・鬼怒川温泉間。愛称は未定だ。
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