東北新幹線の全線再開「前倒し」の可能性も 4月上旬に運休区間「福島~仙台」に縮小



JR東日本は3月30日、福島県沖地震の影響で一部区間が運休している東北新幹線について、一部再開のスケジュールなどを発表した。4月上旬に郡山~福島間と仙台~一ノ関間の運転を順次再開し、運休区間を福島~仙台間に縮小する。

東北新幹線の列車。【画像:kiss x7/写真AC】

現在の運休区間は郡山~福島~仙台~一ノ関間。まず4月2日に郡山~福島間の運転を再開し、山形新幹線も東京~新庄間での直通運転を再開する。4月4日には仙台~一ノ関間の運転を再開。秋田新幹線・北海道新幹線との直通運転を仙台~秋田・新函館北斗間で再開する。いずれも通常ダイヤとは異なる臨時ダイヤになる。

在来線で運行されている臨時快速も東北新幹線の一部再開に伴い、運行区間の変更などが行われる。東北本線では4月2日、郡山~仙台間の臨時快速が運転区間を福島~仙台間に縮小。仙台~一ノ関間の臨時快速は4月3日限りで運転を終了する。常磐線・羽越本線の臨時快速は引き続き運行される。

現在の在来線迂回ルートと臨時列車の運転区間。【画像:JR東日本】
4月2・3日の在来線迂回ルートと臨時列車の運転区間。【画像:JR東日本】
4月4日以降の在来線迂回ルートと臨時列車の運転区間。【画像:JR東日本】
臨時快速で運用されているE653系。【撮影:草町義和】

JR東日本は東北新幹線の全線再開の時期について、従来通り4月20日前後の運転再開を目指して工事中としている。一方で「脱線車両の載線(車両をレール上に戻すこと)が終了したため、今後復旧工程を精査し、一日も早い運転再開を目指してまいります」としており、全線再開の時期が前倒しされる可能性もある。

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