ユーロスター「ロンドン~ジュネーブ」など新ルート開設へ 新型車両も導入



英仏海峡トンネル(ユーロトンネル)経由の国際旅客列車「ユーロスター」を運行しているユーロスター社は6月10日、新たな直通ルートの開設を発表した。好調な経営を背景に新型車両も導入し、輸送力を強化する。

ユーロトンネルの国際旅客列車「ユーロスター」。【撮影:草町義和】

ユーロスター社が新たに開設する直通ルートは、ロンドン(英国)~フランクフルト(ドイツ)便とロンドン~ジュネーブ(スイス)便、アムステルダム(オランダ)・ブリュッセル(ベルギー)~ジュネーブ便。このうちアムステルダム・ブリュッセル~ジュネーブ便はユーロトンネルを通らず大陸内の主要都市を結ぶ。2030年代初頭の運行開始を目指す。

ユーロスター社は6月10日、昨年2024年12月期の財務状況などを発表。利用者数は前年比5%増の1950万人以上になった。固定費増加などの厳しい経済環境にもかかわらず、利用者の増加と重点的なコスト管理により利払前・税引前・減価償却前利益(EBITDA)は3億4600万ユーロに達した。同社は直通ルートの新設と成長維持のためとして、約20億ユーロを投資して最大50編成の新型車両を導入。欧州全域で運用する計画だ。

「ユーロスター」のe320。新型車両とあわせて運用される。【画像:Florian Pépellin/wikimedia.org/CC BY-SA 4.0】

ユーロスター社は現在、51編成の車両を運用。内訳はe320形が17編成(894席)、e300形が8編成(750席)、PBKA形が17編成(371~399席)、PBA形が9編成(371席)となっている。同社は新型車両とe320形をあわせた67編成とし、輸送力を30%増強するとしている。

ユーロトンネルを通る国際旅客列車は現在、ユーロスター社が運行する「ユーロスター」のみ。一方で複数の鉄道事業者がユーロトンネル経由の旅客サービスへの参入を計画しており、競争が激化しそうだ。

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