イタリアのフェッロヴィーエ・デッロ・スタート(FS)は4月8日、英国のロンドンとフランスのパリを結ぶ高速鉄道サービスを2029年までに開始する計画を発表した。FSグループの戦略計画(2025~2029年)の一環で、投資額は10億ユーロ。

FSはイタリアの鉄道運行会社「トレニタリア」などの持株会社。FSによると、ロンドン近郊にある車両基地へのアクセスが可能になり、ロンドン~パリで新たな運行会社が参入できるようになったことを英国の鉄道規制庁に確認した。現在はフランスでの許認可手続きや技術評価などを進めているという。
英仏海峡トンネル(ユーロトンネル)を経由してロンドン~パリを結ぶ高速列車「ユーロスター」は現在、ユーロスターグループが運営している。FSはロンドン~パリの高速鉄道事業への参入について「鉄道の競争力を高めるため」とし、トレニタリアの高速列車「フレッチャロッサ」にヒントを得た列車を運行するとしている。
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