東武鉄道のスカイツリー~北千住「開業120周年」記念切符 一度は廃止された区間も



東武鉄道は4月1日から「とうきょうスカイツリー駅~北千住駅間 開通120周年記念乗車券~とうきょうスカイツリー駅・曳舟駅・東向島駅・鐘ケ淵駅・堀切駅 開業120周年~」を発売する。

とうきょうスカイツリー~北千住間の開業120周年記念切符のイメージ。【画像:東武鉄道】

とうきょうスカイツリー駅から600円区間の片道乗車券など3枚の軟券乗車券で、台紙や当時の乗車券(レプリカ)1枚が付く。電化当時の浅草駅(現在のとうきょうスカイツリー駅)など昔の車両や駅舎の写真、各駅の歩みなどを掲載。「120年の歴史を感じることのできる乗車券」(東武鉄道)にしたという。

発売額は1セット1000円。4月1日から30日まで浅草駅など東武線の55駅で販売されるが3000セット限定で、売り切れ次第販売を終了する。

このほか、東京スカイツリーの下にある商業施設「東京ソラマチ」で120周年記念イベントを開催。子供向けの駅長制服着用体験や非常停止ボタン体験、写真展、オリジナルグッズ販売などが行われる。

120年前に開業した堀切駅。荒川放水路の建設に伴うルート変更で開業当時の位置から離れている。【画像:写真魚/写真AC】

現在の伊勢崎線(東武スカイツリーライン)は明治期の1899年、北千住~久喜間が開業。いまから120年前の1902年4月1日には吾妻橋(現在のとうきょうスカイツリー)~北千住間も開業し、同時に吾妻橋・曳舟・白鬚(現在の東向島)・鐘ヶ淵・堀切の各駅が開業した。

その後、この区間は複雑な変遷をたどっている。吾妻橋~曳舟間は現在の亀戸線の開業に伴い1904年に廃止されたが、貨物集積地の整備に伴い4年後の1908年に貨物線として復活した。のちに旅客列車の運転も始まり、これに先立ち吾妻橋駅は浅草駅に改称している。大正期には荒川放水路の建設に伴い、鐘ヶ淵~西新井間のルートが変更された。

昭和初期の1931年には浅草雷門駅(現在の浅草駅)が開業。従来の浅草駅は業平橋駅に改称した。2012年には業平橋の貨物集積地跡に東京スカイツリーがオープン。これに先立ち業平橋駅は現在のとうきょうスカイツリー駅に改称している。

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