北海道新幹線「道南拠点」北斗市内に設置 「明かり工事」本格化に対応



鉄道・運輸機構は2月21日、工事中の北海道新幹線・新函館北斗~札幌間のうち、道南地域の建設を担当する新拠点を設置すると発表した。橋梁などトンネル以外の土木工事(明かり工事)の本格化に備える。

新函館北斗駅の終端部。車止めの先も札幌延伸に対応した路盤が見える。【撮影:草町義和】

北海道新幹線建設局(本局)の部署のうち、道南地域の北斗市から長万部町の工事を所管する部署の一部を札幌市から北斗市に移転。出先の現業機関である既存の北斗鉄道建設所などと一体的に業務を推進できる体制を整える。新体制での業務開始は2023年度初頭の予定。

北海道新幹線の工事はトンネル工事が先行しており、2022年2月1日時点では掘削率が50%に達している。一方、明かり工事は新函館北斗駅付近の「市渡高架橋他」工区(461m)が準備中のほかは未着手だ。

2022年度には明かり区間14工区の発注が予定されている。明かり工事が今後本格化することから、鉄道・運輸機構は道南地域に拠点を設けて地域密着型の組織体制を構築し、円滑な新幹線建設の実現を図っていくとしている。

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