羽田空港アクセス線「空港内」シールドトンネルの基本設計に着手 関東地方整備局



羽田空港第2ターミナルビルからP3駐車場を望む。羽田空港アクセス線の羽田空港新駅はP3駐車場付近の地下に設けられる。【撮影:草町義和】

国土交通省の関東地方整備局は8月27日、「令和3年度 東京国際空港空港アクセス鉄道シールドトンネル他基本設計」の簡易公募型プロポーザル方式による手続開始を公示した。JR東日本が計画している羽田空港アクセス線(仮称)の基本設計などを行う。

業務内容は羽田空港アクセス線の整備区間のうち、羽田空港内に設けるシールドトンネルの基本設計。長さは1980mで、第2旅客ターミナルビルの北西側に設ける立坑から東側の貨物地区、B滑走路の北東端の地下を通って京浜南運河までの区間になる。

羽田空港アクセス線のうち地下トンネルのアクセス新線が整備される東京貨物ターミナル~羽田空港新駅間(鉄道事業許可申請書添付の平面図)。関東地方整備局は空港内のシールドトンネルと立坑の基本設計をまとめる。

シールドトンネルと立坑の構造や断面、シールドマシンの機種などを検討して施工計画や工事費の概算などをまとめるほか、関係期間との協議資料も制作する。参加表明書の提出期限は9月6日14時まで。技術提案書は10月4日14時まで受け付ける。履行期間は11月上旬から来年2022年3月25日まで。

羽田空港アクセス線は、田町駅付近~東京貨物ターミナル~羽田空港新駅(仮称)間12.4kmの東山手ルート・アクセス新線が2029年度に開業する予定。このうち東京貨物ターミナル以北は東海道本線の貨物支線(大汐線)を改修し、東京貨物ターミナル~羽田空港新駅間に地下トンネルの新線を整備する。トンネルは内径10.6mの複線単円断面で、線路の下に避難用の空間を設ける計画だ。

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