飯田線8月23日から「99%」運転再開 代行バスも運行開始、特急は引き続き運休



飯田線の普通列車。佐久間駅を含む大海~平岡間は8月23日に運転を再開する。【撮影:草町義和】

JR東海は8月21日、大雨の影響で一部運休している飯田線(愛知県・静岡県・長野県)の8月23日からの運転計画を発表した。豊橋~伊那新町間で運転を再開し、運休区間では代行バスの運行を始める。

飯田線は豊橋~辰野間の195.7kmを結ぶ路線。現在は大海~平岡間の65.9kmと伊那松島~伊那新町~辰野間の8.6kmが運休中だ。計画によると、あす8月23日の始発列車から大海~平岡間と伊那松島~伊那新町間の運転を再開。列車の運休区間は伊那新町~辰野間の2.3kmに縮小され、距離ベースでは全体の約99%で運転を再開する。列車の本数は通常より減らされる。

豊橋~飯田間の特急「ワイドビュー伊那路」は引き続き、全列車・全区間で運休する。8月23日以降は同列車の運行区間に運休区間は含まれないが、JR東海は途中の本長篠駅で一部の線路の使用を制限するため運休するとしている。

このほか、8月23日から伊那新町~辰野~岡谷間で代行バスの運行が始まる。辰野~岡谷間はJR東日本の中央本線の一部だが、通常は飯田線の列車が乗り入れているほか、この区間も大雨による被害が発生して運休しており、JR東日本と連携して代行バスを運行する。8月26日には辰野~岡谷間の運転が再開され、代行バスの運行区間は伊那新町~辰野間に縮小される予定だ。

飯田線の8月23日からの運転計画(中央本線の辰野~岡谷間を含む)。【画像:JR東海】
大雨で損傷した飯田線の横川橋りょう。【画像:JR東海】

JR東海によると、飯田線では宮木~辰野間にある横川橋りょうで橋脚などが損傷しており、同区間を含む伊那新町~辰野間の運転再開には相当な期間がかかるという。

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