久大本線「復旧めど立たず」佐世保線は全線再開へ JR九州、21路線で6200本運休



橋脚周辺の護岸が損傷した豊後中川~天ケ瀬間の第4玖珠川橋りょう。【画像:JR九州】

JR九州は8月19日、大雨による各線の被害状況などを発表した。久大本線は甚大な被害が発生しており、復旧のめどは立っていない。冠水の被害が大きかった佐世保線は全線再開のめどがついた。

同社によると8月11~17日の7日間、九州内の21路線で運転を見合わせた。このうち15路線の計128カ所で被災。約6200本の列車が運休し、約38万人に影響した。

久大本線(福岡県・大分県)は8月12日の昼頃から、大雨の影響で大分県内の日田~由布院間で運転を見合わせた。このうち豊後森~由布院間は8月18日の始発から運転を再開。残る日田~豊後森間は8月23日から代行バスを運転する。

日田~豊後森間では、第10玖珠川橋りょう(杉河内~北山田)で線路のゆがみが発生。斜面崩壊や道床流出のほか、豊後中川~天ケ瀬間の第4玖珠川橋りょうで橋脚周辺の護岸損傷が確認されるなど、甚大な被害が発生している。日田~豊後森間の復旧の見通しは立っていないという。

佐世保線は8月13日から肥前山口~佐世保間で運転を見合わせ。8月16日の始発列車から早岐~佐世保間で運転を再開し、武雄温泉~早岐間も8月19日に運転を再開した。

残る肥前山口~武雄温泉間は、大町・北方・高橋の3駅で浸水により信号装置などの電気設備が被災。北方駅では雨規制により運転見合わせとなった特急「みどり」が線路上から約1.6mの高さまで浸水した。ほかにも、冠水による踏切設備の被災や道床流出などが発生しているという。JR九州は同区間について8月23日の運転再開を目指し、復旧工事を進めているとしている。

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