東武「大樹」SL・DL4往復に、特急が曳舟駅停車、「リバティ会津」時間短縮 6月改正



東武鉄道は2月25日、伊勢崎線(東武スカイツリーライン)や野田線(東武アーバンパークライン)、日光線のダイヤ改正を6月6日に実施すると発表した。

東武鉄道の新型特急「リバティ」。【撮影:草町義和】

今回発表されたのは、特急列車と座席指定制通勤列車「THライナー」、SL列車「大樹」のダイヤの概要。東京地下鉄(東京メトロ)日比谷線に直通する「THライナー」は、このダイヤ改正から運転を開始し、朝方に久喜発→恵比寿行きが2本、夕夜間に霞ケ関発→久喜行きが5本、それぞれ運転される。

特急列車は朝方の上り12本(土曜・休日は13本)が新たに曳舟駅に停車し、夕夜間も下り21本が同駅に停車。東京メトロ半蔵門線への直通列車や亀戸線との乗り換えを改善する。また特急「アーバンパークライナー」を増発し、平日は大宮発と柏発をそれぞれ3本ずつにする。一方、浅草~東武宇都宮間の特急「しもつけ」は廃止される。

鬼怒川線の「大樹」は、JR北海道から借り入れたC11形蒸気機関車1両(207号機)がけん引する「SL大樹」として3往復運転されているが、蒸気機関車のトラブル発生時や検査の実施時には、ディーゼル機関車がけん引する「DL大樹」として運行されている。改正後は土曜・休日を中心に「SL大樹」2往復と「DL大樹」2往復の合計4往復体制に。すべての列車に特急列車が接続する。

東武鉄道は現在、1947年に製造されたC11形と同タイプの蒸気機関車(C111)の動態復元作業を行っている。同社は「SL大樹」の「複数機体制」を目指しており、体制が整った際には4往復すべてを「SL大樹」として運転する予定という。

浅草駅(東京都台東区)から野岩鉄道の会津鬼怒川線や会津鉄道の会津線に直通する特急「リバティ会津」は、所要時間を短縮。短縮時間は下りが最大10分、上りが最大6分になる。

「大樹」で使われている蒸気機関車のC11形。後方に連結されているのはディーゼル機関車のDE10形。【画像:photo-abc/写真AC】

このほか、鬼怒川線の東武ワールドスクウェア駅はすべての列車が停車するように。現在は東武ワールドスクウェアの開園時間帯のみ停車しており、ダイヤ改正によりワールドスクウェアの来園者だけでなく近隣施設などへの来訪者の利用促進を目指す。