泉北高速鉄道に新型の通勤電車「9300系」が導入される。同社は11月11日、車体の外装や車内のデザインなどを発表した。
導入するのは8両(4両編成2本)。南海電鉄の通勤電車「8300系」をベースに泉北高速鉄道独自のデザインを採用する。外装は1971年の開業以来、泉北高速鉄道のラインカラーとなっている「ブルー」と既存通勤車両の車体色「アイボリー」の2色を採用。複層ガラスを採用して保温・遮熱性を高める。
内装は木目柄で座席シートは既存の通勤車両に合わせた配色を採用。4カ国語に対応した車内案内表示器や、ベビーカー・キャリーバッグ利用者向けの多目的スペースも設ける。床には優先座席と車椅子・ベビーカースペースの表示を追加する。
エネルギー効率の高い機器を導入し、走行用のモーターは遮音性が高い全閉内扇型主電動機を採用して車内外の騒音を低減。車内照明やヘッドライトはLED照明を採用する。これにより消費電力を従来車両(3000系電車)の半分ほどに抑える。
9300系は来年2023年夏に営業運転を開始する予定。南海高野線への乗り入れ区間を含む難波~中百舌鳥~和泉中央で運用される。
泉北高速鉄道は9300系の導入に伴い、既存通勤車両の5000系・7000系・7020系のラインカラーも「ライトブルー」を廃して「ブルー」のみに順次変更し、ラインカラーの統一を図るとしている。
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