近鉄特急「アーバンライナー」荷物輸送サービス、7月1日から 大阪~名古屋を当日配送



近鉄特急「アーバンライナー」を活用した貨客混載のイメージ。【画像:近鉄】

福山通運は7月1日から、荷物の当日配送サービス「福山グリーン便」を大阪市内~名古屋市内で開始する。近鉄の名阪特急「アーバンライナー(next・plus)」で輸送する。

福山通運が午前中に荷物を集荷し、「アーバンライナー」の空きスペース(旧・車内販売準備室)に積載。大阪難波~近鉄名古屋間を列車で運ぶ。到着後は福山通運が「アーバンライナー」から荷物を積み卸し、当日夕方に配達する。料金は1700円(2kg、幅・奥行き・高さ3辺の合計60cm以内)から。

近鉄と福山通運によると、近鉄は空きスペースの活用で新たな投資を行うことなく収益が得られ、福山通運もドライバー不足の解消などを図れるメリットがある。従来の大阪市内~名古屋市内は翌日配送が主流だったが、「アーバンライナー」に積載することで同区間の当日配送を安価で提供できるという。

近鉄と福山通運は3月、大阪難波~近鉄名古屋間で「アーバンライナー」を活用した貨客混載事業を実施することで合意したと発表。物流総合効率化法に基づく総合効率化計画の認定を国土交通大臣に申請し、6月28日に認定を受けた。近鉄と福山通運によると、貨客混載事業で総合効率化計画の認定を受けたのは、大手私鉄では初めてという。

《関連記事》
近鉄特急「アーバンライナー」大阪~名古屋間で貨客混載 福山通運と合意
北海道新幹線「貨客混載」来年1月から実車検証 新幹線で宅配荷物を輸送、時間が短縮
旅客列車の農産物輸送が拡大 新幹線から在来線特急、私鉄でも