近鉄特急「アーバンライナー」大阪~名古屋間で貨客混載 福山通運と合意



貨客混載輸送を行う近鉄名阪特急「アーバンライナーplus」。【画像:ゆー63/写真AC】

近鉄と福山通運は3月29日、大阪難波~近鉄名古屋間の近鉄名阪特急を活用した貨客混載事業を実施することで合意したと発表した。今後、国土交通省に対し物流総合効率化法に基づく総合効率化計画の認定申請を行う。夏頃をめどに実施する。

大阪から名古屋へ貨物を運ぶ場合、福山通運が大阪市内で午前中にトラックで集荷。大阪難波駅に持ち込み、名阪特急のうち「アーバンライナー plus」か「アーバンライナー next」で運転されている特急列車に積み込む。近鉄名古屋駅に到着後に福山通運のトラックに積み替え、当日中の夕方に名古屋市内に配達する。

「アーバンライナー」への貨物の積み込みイメージ。【画像:近鉄・福山通運】

近鉄と福山通運によると、これまで大阪市内~名古屋市内間の輸送は翌日以降に配送するサービスが主流で、当日中に配送するにはトラックなどをチャーターする方法が一般的だった。今回の貨客混載事業では、大阪~名古屋間の当日配送が安価で可能になり、利用者の利便性が向上するという。両社はおもな顧客ターゲットとして、大阪~名古屋間で工業製品や日用品・衣料品などを配送する事業所を想定しているとしている。

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