上野と日光を結ぶJRの優等列車が「復活」する。JR東日本は5月16日、夏の臨時列車の運行計画を発表。臨時特急列車「スペーシア上野日光」を9月に運行する。

運行日は9月6・7日。運行区間と時刻は9月6日が上野12時00分発→東武日光13時59分着で、9月7日は東武日光17時02分発→上野19時05分着。いずれも上野寄りはJR線を走るが、東武日光寄りは東武線に乗り入れる。車両は東武鉄道の100系特急型電車「スペーシア」の6両編成で、座席は全車指定席。
日光の鉄道観光輸送はかつて国鉄と東武鉄道が激しい競争を繰り広げ、国鉄は急行「日光」など上野~日光を結ぶ優等列車を運行していた。しかし浅草~東武日光を結ぶ東武鉄道がおおむね優勢で、国鉄は1982年に定期運行の優等列車を廃止。1987年の分割民営化で発足したJR東日本は臨時の快速や特急を運行するなどしたが、定着しなかった。

2006年からはJR東日本と東武鉄道が連携し、JR線と東武線を相互に乗り入れて新宿~東武日光・鬼怒川温泉を直通する特急が運行開始。のちに品川・横浜・千葉など関東圏の主要駅を発着する臨時列車も設定されるようになったが、東武鉄道のターミナルがある浅草にほど近い上野駅を発着する列車は、これまで設定されていなかった。
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