留萌本線の一部廃止「来年4月1日」確定 朝ドラ『すずらん』明日萌駅も消滅



JR北海道は12月9日、留萌本線・深川~留萌50.1kmのうち石狩沼田~留萌35.7kmの廃止予定日を来年2023年4月1日に繰り上げると発表した。これにより同区間は3月31日限りで列車の運行を終了することが確定した。

朝ドラ『すずらん』の舞台となった留萌本線の恵比島駅(明日萌駅)。【画像:写真AC】

JR北海道と留萌本線の沿線自治体は今年2022年8月、同線を2026年までに段階的に廃止することで合意。これを受けてJR北海道は9月9日、石狩沼田~留萌の第1種鉄道事業の廃止を届け出た。この区間にはNHK朝の連続テレビ小説『すずらん』(1999年)の舞台になった恵比島駅(ドラマでは「明日萌駅」)も含まれる。

届出時点の廃止予定日は2023年9月30日だった。その後、北海道運輸局は2022年11月11日に関係者への意見聴取を実施。その結果、国土交通大臣は廃止日を繰り上げても公衆の利便を阻害するおそれがないことを認めると通知した。これを受けてJR北海道は12月9日、廃止予定日を2023年4月1日に繰り上げる旨を国土交通大臣に届け出た。

同社は廃止予定日の繰り上げの届出にあわせ、「鉄道廃止後の代替交通や沿線自治体のまちづくりに対して可能な限りのご支援をさせて頂くことにより、持続可能な交通体系の構築について地域の皆様と一緒に取り組んでまいります」とコメントした。

留萌本線の位置。【画像:国土地理院地図、加工:鉄道プレスネット】

これにより留萌本線は深川~石狩沼田の14.4kmに短縮されるが、この区間も2026年には廃止される予定だ。

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